腕の上がりが悪くなった、肩に痛みが走り、腕を思うように動かすことができない。
一般的に40代から50代にかけて、日常的な活動に少しずつ体力の衰えを感じると共に身体の動きに変化が現れます。
特に姿勢の悪化から肩甲骨の動きが硬くなり、肩への負担となって現れる事が多く、40肩、50肩と呼ばれています。
肩甲骨が重要ポイントです!
腕の動きの大半が肩甲骨の動きにより運動を行っている関係から、基本となる腕や肩の動きが解らないままに腕を動かしていると、年齢と共に上記の様な痛みが表れて来ることが予想できます。
適正な運動を理解する為に、先ずは、三つの肩の運動を行ってください。
1 身体の横で腕を上に上げてください。
2 身体の前で腕を上に上げてください。
3 身体の前で腕を外側に開いてください。
基本的な肩と肩甲骨の動き
1 手のひらが下に向いたまま上げてはいけない。
身体の横で腕を上げていく場合、肩関節だけでは30度程度しか運動できません。
そこから肩甲骨も稼働させて腕を上げていくのですが、肩関節の構造上の問題から肩甲骨を稼働させる段階で、手のひらが上に向く回旋運動が必要となります。
身体の横で物を持ち上げる時や高い所に手を伸ばす場合には、必ずこのように腕の回旋を行う事で、肩関節への無理な動きを少なくすることができます。
器械体操の選手が吊り輪で十字懸垂が出来るのは、この肩の構造を利用しているからです。
2 腕を伸ばした状態で上に上げてはいけない
身体の前で腕を上げる場合、手のひらが上を向いていると肩甲骨と背骨の運動で上に上げる動きとなります。
手のひらが下を向いていると肩関節と肩甲骨の動きで斜め前方に腕を上げる事ができます。
しかしこの動きも肩関節への負担が大きく、基本的に手や腕を前側で上に上げる場合には、肘を曲げて腕を伸ばす動作が、肩関節、肩甲骨への負担が軽減されます。
3 手のひらが下を向いた状態で腕を拡げてはいけない
身体の前側で両腕を伸ばした状態から腕を外側に開くと、身体の正面を離れると肩関節や肩甲骨への負担が一気に大きくなります。
正面から外側に腕を開く場合、必ず、身体の横で手のひらを返したように、手のひらを上に向けて肩関節の可動範囲を拡げる事が大切です。
腕の動きで、肩関節や肩甲骨に無理な動きをさせないことが、健康生活では重要です。
少しの意識で痛みや違和感のない生活を築いてください。