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妊娠中、出産後の腰痛には?
妊娠中は関節のじん帯が緩んで骨盤が不安定になります。
妊娠中は足を高くして
女性にとって子供を産むことは、大きな喜びですが、同時にさまざまな苦痛を伴います。
少しずつ大きくなっているお腹は、腰に負担をかけ、腰痛が起ってくることもあります。これは、
育ってくる胎児の居場所を作るために、関節のじん帯を緩めるホルモンが分泌され、骨が不安定
になるためです。
大きくせり出したお腹を支えて、身体は後ろに反り返りがちになります。背骨だけでなく、背中の
筋肉にも負担がかかって、疲れがたまりやすくなります。
妊娠中は、少し動きすぎたなと感じたら、時間を見つけて横になるようにしましょう。足を高く
して寝ると、腰の緊張をとりやすく。足のむくみもとれます。
四つんばいのポーズをとると楽になります
子育ては、中腰の姿勢が多い
出産後の子育ても、腰に負担のかかる姿勢が多い仕事です。
赤ちゃんを抱いたり、世話をやくときどうしても中腰や、腰を前にかがめる姿勢が多くなり、腰
を痛めるきっかけになります。
ベビーベッド上のオムツ替えは、ひざをついて行いましょう。抱きかかえる時は、立ったまま抱き
かかえずに、ひざを曲げ、おっくうがらずにひざを使う事が腰を守る方法です。
おんぶがお母さんの腰を守ります
赤ちゃんを連れて外出する時、身体の前や、腰に乗せたような格好で、抱っこしている姿をよく目
にしますが、腰椎に大きな負担をかけます。腰ばかりでなく、首や背中、肩にも大きな負担とな
ります。
お勧めしたいのは、おんぶです。
前に抱きかかえるよりも自然と背中は真っ直ぐになり、腰椎のS字カーブも維持されて、腰への負担もだいぶ減ります、腰痛の人や腰痛気味に人は、出来るだけで腰や背骨負担をかける事は避けた方が良いのです。
赤ちゃんを前に抱きかかえると、自分が赤ちゃんを見ていられるので安心するのでしょうが、赤
ちゃんは周りを見ることが出来ません。おぶった方が、背中の赤ちゃんは、お母さんが見ている
のと同じものを目にすることができます。赤ちゃんもその方が楽しいと思うのですが、いかがで
しょうか?
妊娠中の腰痛の多くは、産後6ヶ月以内になくなりますが、しかし、 妊娠4~5ヶ月頃でも腰痛が
ある場合や通常の腰痛治療でも痛みがおさまらず、出産後も腰痛や臀部に痛みが長時間続く時に
は、骨盤に原因がある可能性が高くなります。
骨盤のX線検査で骨盤がズレている事が分かった場合は「骨盤輪不安定症」と言われます。X線検
査で異常がない場合も骨盤の不安定が原因で、腰痛が起きていると考えられます。骨盤安定用の
ベルトを着用すると、痛みがすぐに軽くなります。
腰痛を防ぐウォーキング1
運動不足が原因の腰痛は運動しなければ治らない
正しい姿勢で歩く事が大切です
現代人は生活がどんどん便利になり、身体を動かさずにすむようになっていますが、その事がか
えって、人々の身体に様々なトラブルを招いている様です。腰痛の大きな要因も運動不足にありま
す。
身体を動かさない為に、筋力が衰え、血行が悪くなって、痛みが起きているのです。こうした運動
不足によって引き起こされたトラブルは「動く」事によってしか解消されません。
運動不足を解消する1番簡単な方法は歩く事です。最寄りの駅まで自転車やバスに乗らずに歩く。
買い物は歩いて行く。タクシーに乗らずに電車で移動する。と言った具合に、日常生活の中で歩
く機会を増やす事から始めましょう。
できれば、毎日20分以上のウォーキングを習慣にしたいものです。
ただし、脊柱管狭窄症の人は、歩くと痛みやしびれが出やすいので、自転車がお勧めです。
腰痛を防ぐウォーキング2
正しい姿勢で歩きます。
正しい姿勢とは、頭のてっぺんから糸で吊り下げられているような感じで、お尻の筋肉を引き締
め、お腹を引っ込めます。そして、あごを引いて、肩の力を抜いて下さい。
歩く時は、振り出した前の足はかかとから地面に着地します。後ろ足はつま先で軽く地面を蹴り
ます。
歩く時間は少なくとも20分以上です。
歩くのは、いつでもどこでもできますから、ちょっとここから歩いて行こうという気持ちを持つ事です。普段から、車はもちろん、エスカレーターやエレベーター、動く歩道も使わずに、颯爽と歩いて下さい。
歩く時も姿勢を大事にしましょう。
まず、正しい立ち方をして、ひざを伸ばして足を前に出し、そのまま重心を前に移動させます。そのまま、手を振って歩き出します。肩の力は抜いて、背筋を伸ばします。
前に出した足は、かかとから地面につけ、後ろ足はつま先で軽く地面を蹴ります。手を自然に振っ
て、リズミカルに歩きます。
太っている、背の高い人
あなたの体重が腰にかかっています。
何をするにも前かがみになる。それが、原因。
体重と前かがみの姿勢が原因になる
体型によっても腰痛になりやすいという事があります。
例えば、太った人の場合、常に普通の人より多めの体重を腰椎に乗せているわけですから、腰椎
に負担をかけています。
また、太りぎみの人はお腹がせり出している事が多いもの。腰椎のバランスを保つために、腰椎
のカーブが強くなってしまいます。しかも、太っている人はたいてい運動不足で、骨盤をしっかり
支える腹筋も臀筋(お尻の筋肉)も緩んでいるので、骨盤はますます前傾してしまいます。
その結果、腰椎にかかる負担が増し腰痛が起きてくるのです。
まず、歩く事から始めましょう。運動不足を解消すれば、体重も減ってきますし、筋力もついて、
腰痛を予防する事が出来ます。
日本人は今まであまり背が高くなかったので、色々なものの規格がそれに合わせてある為、背の高い人は、何をするにも腰を曲げなくてはならない事が多く、それだけ腰椎に負担がかかります。
また、背の高い人は、身長の割には腹筋や背筋が発達していない人が多いのではないでしょうか。
腰痛を予防するのは、股関節やひざを上手に使うことです。立ったまま腰を曲げずに、ひざをつ
いたり、しゃがんだりして、腰だけに負担がかからないようにしましょう。腹筋・背筋も鍛えま
しょう。
民間療法
なぜ腰痛というと民間療法に走るのでしょう
画像診断のおかげで、腰痛の治療法は著しく進歩しました。
足の痛みやしびれはありません。でも、腰が痛いんです。そんな腰痛症に有効な治療法は?
原因のはっきりしない腰痛が多い
日本では整形外科医の先生が数十年にもわたって、脊椎疾患の研究と治療に力を注いできました。
その結果。いわゆる整形外科的な腰痛疾患(腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症、腰椎分離すべり症など)の治療法はめざましく進歩しました。
しかし、これらのは全ての足の痛みやしびれを伴う事が多いもので、腰痛の原因が画像診断によって見に見える腰痛です。
多くの人が悩んでいる腰痛は、下肢の痛みやしびれを伴わない腰痛症で、これは腰痛の原因が目
に見えるようなものではありません。そのため、治療法については、まだ十分に改解明されてな
い事が多いのです。
腰痛になったというと、マッサージやハリ治療、民間療法に頼る人が少ないのもこういう背景が
あるからでしょう。
しかし、下肢に痛みやしびれがない腰痛は、姿勢や日常動作に気をつけ、一時的に安静にする事
で治る腰痛がほとんどです。治りやすく、予後がいいのに、心配しすぎ、早く治そうとしてあれこ
れ試して、かえってこじらせているものが現状です。
治りやすい腰痛症か、治療法が必要なのか、あるいは急いで対応が必要な病気かを見分けること
さえ出来れば焦る必要はないのです。
治りやすい腰痛か、すぐに治療を開始すべき腰痛の交通整理は整形外科医が得意です。
腰痛に一度でもなった人は、腰痛になる理由があったという事ですから、その理由を探って見る
必要があります。仕事をしている時の姿勢はどうだろう、普段の姿勢は悪くないだろうか、運動
不足ではないのかなど。
仕事中、時々休憩をして、同じ姿勢を取り続けないように心がけたり、作業環境そのものを改善
したり、日常生活でも姿勢を正すようにするといった事で、腰痛を繰り返さずにすみます。
できる事から、始めて下さい
また、運動不足も大敵です。脊椎は様々な筋肉に支えられているので、腹筋や背筋、臀筋(お尻の
筋肉)の強化、腰痛から下肢へかけての柔軟性の強化と維持が大切です。
大げさに考える必要はありません。疲れない程度のウォーキングや軽い体操で紹介したストレッ
チ体操などが最適で、適度な運動を日常生活の中に組み入れることで、腰痛を予防したり改善し
たりする事が出来ます。
「誰かになんとかしてもらう」事ばかり考えずに、自分でできる事からやってみませんか?
あなたの姿勢は大丈夫ですか?
休憩を上手にとってますか?
中腰で作業をしてませんか?
腰を悪くする原因を探ってみましょう。
ウォーキング、ストレッチ体操、毎日の習慣にしてみませんか。
腰痛よ!さようなら
腰痛克服5つのポイント
1姿勢や動作の悪いくせを治そう
背中は丸くなっていませんか?無理な姿勢を続けていませんか?ひざを上手に使っていますか?
腰に負担のかかる姿勢や動作を改めることが腰痛を防ぐ基本です。
2 適度な運動を心掛けよう
運動不足は、腰痛の大敵。ウォーキングなど、無理なく出来る運動を毎日の生活にとり入れましょ
う。
3 休養を上手にとろう
同じ姿勢をとり続けると、腰に負担がかかります。時々、休憩して身体を動かしましょう。
4 骨を強くする食事を
不足しがちなカルシウムをしっかりとりましょう。筋肉を作るタンパク質や、神経がスムーズに働
くためのビタミンなども重要です。バランスのとれた食生活が大事です。
5 腰痛と折り合っていく気持ちで
「腰痛へのこだわり」がかえって痛みを強めてしまう事もあります。背骨や筋肉にも老化がくるの
は仕方ない事。少しでも痛みを軽くする事で、なんとか折り合っていきましょう。