変形性膝関節症の痛みで悩んでいる方へ
変形性膝関節症という病名が年配者の中で定着してきている状況があります。
症状は歩行時や階段の昇り降りで、膝関節にズキンと刺すような痛みを感じるものです。
主な原因は、加齢による体の緩みや傷害、履物が原因で起きている疾病と考えています。
全ての変形性膝関節症に共通して言えるのは、姿勢保持力の低下や膝関節に緩みがあるという事です。
筋肉を緩めると、不安定になる。
多くの場合、治療家やスポーツトレーナーは、筋肉を緩める緩和的な対処を行う場合と膝周りの筋肉を鍛える運動療法を薦めています。
痛みが激しい場合には、医師による投薬や最終的には手術という治療が一般的です。
残念ながら、私はこれらの処置は、全てが根治完治に向かわせたものではなく、単なるその場の対処療法と考えています。このような施術や治療行為では、解決にはならない現状です。
重力に対して無理なく安定的に対抗できる体を作るには、根本的な原因となる骨格のゆがみの改善や足部からの姿勢保持力を高める事が必要だからです。
立ち姿勢の土台となる足元からの姿勢保持反応を高めて、姿勢をより鉛直に導き、無意識に継続させる事が求められます。
痛み出した原因は?
また、文頭に書いた変形性膝関節症の原因の一つと考えられる、フィット感を高めた構造の靴や足裏のアーチをサポートしているインソールの構造が、体の緩みを引き起こすことからゆがみの発生や膝関節症などの疾病に大きく関係してきていると考えています。
ドクターやスポーツメーカーの勧める、踵から大股で歩く歩行も注意が必要です。
姿勢を保持する機能を弱めてしまい、体のゆるみやゆがみを引き起こすだけで、健康的な体を築くような循環促進効果を高める歩き方にはなりません。
特に変形性膝関節症をお持ちの方が、踵から大股で着地するような歩き方をすると膝の揺れや体のゆがみが更に大きくなり、疾病の度合いを更に酷くしてしまいます。
歩行運動によって、本来の膝関節に戻りましょう!
誤ったシューズの構造が引き起こしている弛緩した身体や健康に悪い歩き方ではなく、是非とも、自然な足を保てるシューズで人間本来のつま先側から着地する歩き方を心がけてください。
先ずは、その場で足踏みを行ってください。
人間の二足歩行は、素足感覚での足踏みが基本です。
その基本通りに歩くことで、変形性膝関節症の改善や緩和に繋がるものと考えております。
つま先側から着地した歩行を行う事で、足裏から姿勢保持筋が緊張伸展されて、姿勢の改善は勿論、膝関節の揺れも軽減することが期待できます。
更に、正しい下肢の運動は姿勢改善だけでなく、心肺機能を補助している第二の心臓としての循環促進効果も期待できます。むくみや冷え性は元より血行障害等に対しても重要な補助機能なのです。